<森林について考えるシリーズ>

その一 オリンピック新国立競技場を木造で

全国の建築士で構成されている組織・日本建築士会連合会が、問題山積だった新国立競技場を木造で建造することを提案しています。
国が白紙撤回した当時の屋根工事費は950億円としていましたが、木造にすればなんと150億円で済むそうです。
日本には、奈良の東大寺、世界最大の木造建築物(1709年建立)があり、更に世界最古、1400年の時を耐える法隆寺(607年建立)の木造建築物があります。
木材を使わせたら世界一の民族が、ここで木造技術を使わない手はありません。
そして神宮の森に最も相応しい建築材料です。
世界最大の木造の国立競技場が出来れば、世界中からその建物を見にやって来るでしょう。

久しく衰退する日本の林業と呼ばれてきましたが、戦後植林した木材が育って丁度良い使い時になっています。
この好機を逃してはなりません。
林業の復活の良い切っ掛けになるでしょう。

長らく外国の木材との価格差で、衰退し、
就業人口も戦後45万人だったものが5万人以下
となってしまい、65歳以上の就業者が30%
という高齢化も進んでいます。
木材自給率はなんと30%を切っているという衰退産業がこれから復活するのです。
この図のように国産材の方が安いという96958A9C93819696E2E3E293938DE2E3E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2-DSXBZO3140544001072011000001-PN1-35
逆転現象が起きて、国産材を使う流れが
はっきり出て来ています。

日本の国土に対する森林率は、主要先進国中
世界ナンバーワンです。世界の森林率は30%ですが日本は
68%で、倍以上です。
韓国63%、ブラジル61%、
ロシア49%、オーストリア47%、
スペイン37%、カナダ34%、アメリカ33%、
メキシコ33%、ドイツ31%、イタリア31%、
フランス29%、中国22%、イギリス11%

森林は、植林、伐採を管理しないと荒廃します。日本では、毎年5000万立方メートルの量の木を伐採しないと森林の健全を保てないそうです。
この量は、住宅一軒分15立方メートルとして約330万件分の木材量です。昨年の新築住宅が88万戸ですから100%国産材で足りる計算です。
年間この5000万立方メートルの木材を国内で消費できると木材の国内自給率が50%を超えます。
我が国は、それだけ伐採しても毎年1億立方メートル分の森林が増えるという途轍もなく豊かな木材資源を持っているのに、十分に活用できていないことをみんなで本気で考えなければなりません。

平成27年9月30日           日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男