JWFジャパンファッションウィーク 第6回JWF東京コレクションを見て・・・

4月24日、お台場国際展示場、ジャパンクリエーション内で行われたファッションセミナーで今年の秋冬に向けた傾向について映像を交えた説明がありました。

9人の人気デザイナーのコレクションを見ていて、共通しているのは、オレンジ色をアクセントにして、紫色をポイントにしていることでした。

時代の最先端でアンテナを張るデザイナー各氏の感性は、さすがの鋭さです。
オレンジ色は、絶好調の色で明るさの黄色と、自己主張の赤のミックス色です。
紫は、沈滞した憂鬱感、先が見えなくて不安な気分の色です。
沈静の色ブルーと、情熱の色赤の対極の色の組み合わせがパープルです。

そこそこ景気が良く企業業績も右肩上がり、株価も右肩上がりだったものが、アメリカのサブプライム問題から始まった世界同時株安現象、投機マネーが不当に引き上げた原油高騰、年金問題、偽造商品の横行などなどの影響で、それまでの好調景気気分が、一転沈下し、どちらに進むのか不確実な時代に入ってしまいました。

熱気を帯びたオレンジ色を残しながら、不安なカラー紫を多用するデザインになった訳です。

景気と流行色との関係は、よくマスコミで取り上げられてお馴染みですが、過去を少し振り返ってみましょう。
好景気には鮮明な色が、不景気には渋い色が流行します。日本流行色協会の「世相と流行色年表」を見ると、ものの見事に相関していることが分かります。

昭和30年から45年
神武景気、五輪景気、いざなぎ景気

  • ビタミンCカラー(31年)
  • シャーベットトーン(33年)
  • 慶賀カラー(34年)
  • メキシカンカラー(43年)
  • サイケデリックカラー(44年)
    ※明るいパステルカラーや鮮やかなピーコックカラーなど鮮明な色ばかりが流行りました。

昭和48年
第一次オイルショック、戦後最大の不況

  • ナチュラルカラー(45年)
  • アースカラー(48年)
  • カーキオリーブ(50年)
    ※自省的な落ち着いた、くすんだ色がやたらに流行りました。

昭和55年
1980年代に入り不確定性の時代

  • モノトーンの旋風が吹き荒れました。

平成2年
1990年代に入り円高、低金利によりバブル景気になりましたが、どこか地に足の着かない不安定感があり、かつてのような鮮明な色が流行ることはありませんでした。

  • エコロジーカラー、バイオカラーなどのように一方に傾くことのない知的なニュアンスの色が今日まで流行ってきているようです。

景気が上向く時、パステルカラーが流行り、下向く時はオレンジが流行るというのはかなりの精度で当たるとすると、今後好景気は望めません。
平成4年の流行色はオレンジでバブル景気の始まりでした。

1993年頃オーガニックコットンの事業を始めましたが、それはバブル経済崩壊後の失望感に満ちた時代でした。ところが現在に至るまで、順調に業績は伸びてきています。
好景気の時には省みられないような地味なテーマですが、不況に不安のある今の時代には、人々はじっくり製品テーマに向き合ってくれるため、本物の価値を正当に評価してもらえるようです。

オーガニックコットン普及のためには、紫のいい時代が来ていると考えましょう。

日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮嵜 道男