7月30日付、北海道新聞に「高校生の陳述認めず 泊原発の廃炉訴訟で札幌地裁」という記事がありました。
1,232人の人々が、泊原発を廃炉にするよう求めた訴訟の6回目の口頭弁論が7月29日に札幌地方裁判所で行われました。
この時、帯広柏葉高校2年生の可愛らしい女の子が、悲痛な思いを書き込んだ原稿を持って参加していました。
ところが、千葉和則裁判長は、未成年を理由に、陳述を許しませんでした。
決して違法な事ではありませんが、残念ながらこれが、日本の裁判所のセンスです。
さて、高校生の春香さんの陳述原稿が素晴らしく、報告会で発表され、大人たちは改めて、原子力発電の重荷を子供たちに背負わしてしまった愚行に恥ずかしい思いで聴きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011年3月の原発事故は私の人生を一気に曇らせました。福島原発の状況を報道するテレビの声を聞きながら、私は不安でのどが詰まるような思いがし、視界が灰色になっていくように感じました。あの時の報道でも既に日本国民へ向けての計画的なだましが始まっていたのだと思うと、なお、怖ろしい思いです。私はそれまで、日本がこんな残酷な国だったとは知りませんでした。私は事故からの2年間、この時代に生まれてきたことを何度悔やんだかわかりません。(中略)
未だに原発を続けようとしている、というところを見ると、知らない、というか知ろうとしない、知りたくないんだと思いますが、もうすでに放射性物質による健康被害は出ているんです。後回しにしていられる問題ではありません。
みるみるうちに人口は減ります。子供がいなくなります。子供がいなくては未来がありません。
自分はもうすぐ死ぬからどうでもいいと思っているんですか。何も心配せず食べたいものを食べ、行きたい所へ行ける幸せな子供時代を送り、この先何が起こってもどうせ自分が居ないのだからどうなってもいいと思っているんでしょう。たとえ汚染されたものを食べ発病しても寿命だと思って死んでいくのでしょう。(中略)
自分だけいい思いをして子供も未来を汚しても平気なんですか。罪悪感もないんですか。恥ずかしくないんですか。(中略)
ドイツは福島原発の事故を機に原発推進派だったメルケル首相が脱原発を決定しました。それなのになぜ、日本にはそうする勇気がないんですか?これだけひどい事故を起こしておきながら、国民のほとんどはその被害に自覚さえありません。日本は命よりも経済を優先し、ぐずぐずと原発を動かし続ける、こんなだらしない国だったんですか?さらに、大事故を起こした実績のある日本の原発を恥もなく輸出しようだなんてもってのほかです。一番大切なものを忘れて人間として正しい選択ができなくなっているんじゃないですか。無表情で必死に言い訳をして原発を動かし続けようとするその精神が理解できません。
いい加減目を覚ましませんか。(中略)
現時点でもうすでに大人が残した原発は私たち子供にとって大変な重荷です。それをさらに増やすつもりですか。自分の子供や孫の顔を思い浮かべてもう一度よく考えてください。私たち子供は大人たちに憤りを感じています。
私はたかが電気のために命を危険にさらし、涙を流すなんて、まっぴらごめんです。そんなものに人生を左右されるのも、未来を縛られるのも許せません。
未来はあなたたちのものではありません。私たち子供のものです。
大人の一時的な都合で私たちの未来をこれ以上汚さないでください。
私たちの夢を奪わないで下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平成25年               日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男