CO2問題その2「二酸化炭素が温暖化の元凶か?」

CO2 二酸化炭素の問題をどう捉えたらいいのか?

その2「二酸化炭素が温暖化の元凶か?」

ジュラ紀・恐竜時代

地球の環境に対し、人類の活動が地球の環境に与える影響として、熱帯雨林の破壊、化石燃料による大気汚染と酸性雨、フロンガスによるオゾン層の破壊、農薬や化学合成品などの化学物質による汚染、その他 まだまだ山のようにあります。

二酸化炭素の増加はその中のたった一つの問題です。

昨年の12月のパリでのCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)で、産業革命以後の大気中の二酸化炭素濃度の急激な上昇変化が地球の気候変動の問題であるとしました。

大気中の二酸化炭素濃度は、産業革命以前は280ppmで安定していたのが、現在は、400ppm になっている、つまりこの200年間で4割以上も増加しているという事実があるそうです。

ppmとは、100万分の1の単位で、現在の大気中の二酸化炭素は、百分率で表すと0.038%という極くわずかな値です。

そんなわずかな二酸化炭素ですが、人類の経済活動の主なエネルギー源として石炭、石油を使い、地球温暖化効果で地球の年平均気温が上昇している、これは、砂漠と化し、干ばつなど人類存亡の危機に向かっているとして対策が取られようとしています。

気温の変化は、地球の歴史をみれば当たり前のことで、グリーンランドの氷床を調べると、今から12,000年ほど前には、数十年間で7度の気温の上昇変化があったという研究報告があります。

人為的な影響がまったくない時代にも、このような急激な変動は、多々あったはずです。

つまり、地球は、高確率で温暖化に向かっていて、大気中の二酸化炭素は、増えているということです。

すると見方として「二酸化炭素が増えて温暖化しているのではなく、温暖化しているので二酸化炭素が増えている」ということもいえる訳です。

大局的に見れば、二酸化炭素の排出を押さえるということは、同時に他の汚染物質の排出を抑え、エネルギー効率(エネルギー資源の節約)を高めることになり、確かに良いことであるに違いがありません。

地球の気候変動は、100年どころか、もっと長いスパンで捉えないと適切な対策をとることは、できません。

産業革命以降、最初は石炭を、次いで石油を大量消費するようになった近代の経済活動が、大気中のCO2をひたすら増やしたことは、事実です。

前述の通り、産業革命の前、18世紀ごろの二酸化炭素濃度から現在は4割増しといわれていますので確かに異常に見えます。

このまま進行すると、地球には、生き物が住めない環境になるという事でしょうか?

火山が活発な地球のある時期は、二酸化炭素の量は飛びぬけて高かったといいます。

映画「ジュラシックパーク」でおなじみのジュラ紀と白亜紀(1億4500万年前 ~ 6600年前)は、気温が今より10度以上も高く、北極圏でも15度くらいの気温があったとされています。

二酸化炭素の濃度は2,000ppmと高く、現在の400ppmと比べて5倍でした。

CO2濃度がこれ程大きいのは、太陽の活動が活発で気温が高かったからです。

そしてこの頃、火山が激しく活動して噴煙をまき散らし、さらに二酸化炭素濃度が高くなりました。

この頃の地球はどうなっていたのでしょうか?

植物は光合成で豊富な二酸化炭素を使って大きく育ち、陸地は緑で満ちあふれていました。

そのあり余る植物を腹いっぱい食べて巨大化したのが恐竜たちでした。

そして、この時に大量に二酸化炭素を吸収して、巨大化した植物とそれを食べていた動物が、朽ちて石炭や石油になりました。

とてつもない量の有機物が存在していたのです。

それを現代の私たちが化石燃料として燃やして使っているという訳で、二酸化炭素の濃度が 上がるのは、ジュラ紀に戻っているともいえます。

大気中のCO2が温室効果ガスと呼ばれるのは、太陽の熱で暖められた地球表面から宇宙空間に向けて放射される赤外線をCO2が、いったん吸収して宇宙空間に放熱することを抑える作用があるからといわれています。

また一方、硫黄分の多い石炭や石油の燃焼によって生じるエアロゾルが、太陽エネルギーの一部を反射して気候を寒冷と化している作用もあると聞きます。

1991年にフィリピンのピナツボ火山が大噴火した時、大気中に火山灰と二酸化硫黄、そして、当然二酸化炭素などが大量に排出されました。

排煙は太陽の光を遮ったので直後の気温は下がりました。

その後、火山灰も落ち着いて、二酸化炭素などの温室効果ガス濃度が高まったはずなのに、その後の2年間も 気温は下がり続けるという結果になりました。

火山が噴火した後、気温が低下して農作物の収穫が悪化する例は日本でも見られます。

温室効果ガスが気温を上げるという常識が当たらない結果になっています。

全く訳がわからなくなりました。

平成28年1月25日 日本オーガックコットン流通機構 宮嵜道男

CO2問題その2「二酸化炭素が温暖化の元凶か?」” に対して21件のコメントがあります。

  1. ドン・ロシナンテ より:

    興味深く読ませていただきました。
    Co2濃度の上昇が問題視されている現代ですが、
    Co2濃度の高かったジュラ紀の方が生物の多様性や定命も長く安定した環境が続いています。
    私見になりますがCo2は大気層のバリアの一つだと考えると納得がいきます。
    つまり現在は大気層の一つである二酸化炭素の層が薄いためにジュラ紀には通さなかったエネルギーが
    地表に到達しているのではないかと考えるのです。

    1. 匿名 より:

      そう考えると現代社会においてほとんど90歳ぐらいでガンで死ぬのを見ると、二酸化炭素でバリアを形成した方が宇宙線の影響を緩和してガンにならなく長寿になったりして

    2. 佐々木 より:

      平均気温が10°c高くなった地球で人間が生活していけますか?日本では熱波で死者が続出すると思います。CO2規制がビジネスだという理由でCO2は温暖化に関係ないなどというのは全くナンセンス。でっち上げかも知れないし真実かも知れない。ビジネスはそのどちらでも成り立つ以上、ビジネスだからでっち上げだと結論する思考は筋が悪すぎます。

      1. ささもと より:

        >平均気温が10°c高くなった地球で人間が生活していけますか?
        今よりロシア、カナダ、北欧、中国北部の人は生活しやすくなるので人口は増えるでしようね。
        不利になるのは熱帯で人口が多いインドとインドネシアぐらいでは?

        >ビジネスだからでっち上げだと結論する思考は筋が悪すぎ
        「ビジネスだからでっち上げだと結論するのを筋が悪すぎと批判する」のも根拠がないので筋が悪すぎ。

  2. Nick Nick より:

    CO2が保温効果があると言うのを絶対の真理だと洗脳されているのがまずは問題で、大気中の99.96%を占める他の元素が与える影響は全く一顧だにされてない。水蒸気、酸素、窒素、アルゴンなどの影響はどうあるのだろうと何故考えないのか?結論が出ないから降りれないのだろう。

    温暖化は当初よりビジネスであり、国費を如何に分取るかの予算獲得戦争の具と化している。

    恐竜時代は北極にも恐竜が住める時代だと言いながら、温度が数度度上がると生物が滅亡すると高説を説く人物がいるのか不思議だ。

    1. くそなまいき より:

      では、恐竜時代の二酸化炭素濃度の上昇はどのくらいの年月をかけて形成されたものなのか?
      現代の100年という短いスパンで炭素フラックスが変化した時期はあるのか?
      生物は環境変化に適応しますが、短い炭素フラックスのスピードに適応できず、ある種が絶滅すればそれはドミノ倒しのように連鎖し気候フィードバックを起こします。ええ加減なこと書くな

      1. ありえる より:

        短い炭素フラックスに対応できない証拠は?

        1. 匿名 より:

          過去の大量絶滅はすべて急激な気候変動に起因してるのが証拠

  3. 通りすがり より:

    200年で4割許容したわけだから
    問題なさそうですね。
    温室効果ガスなのはわかったてるけど、二酸化炭素を減らせば気候変動が止まるわけではないと思う。
    人、動物、物を減らせば気候変動は止まるのか?

  4. ミョウジュ より:

    現在の温暖化に問題がない安心である、との意見は受け入れ難く、考え難い。日本では5月に真夏日を記録するようになった。ここ数年の気温上昇は、恐ろしいものを感じる。もし、気温が夏に50度を超えたらどうなるだろう?電力はショートし、その暑さに私達は日中さらされる…
    そのような事態がこのペースではあと5年10年で起きてもおかしくない気がする。
    そもそも恐竜時代に人類は生存していない。哺乳類もほとんどいない。恐竜時代、生命の総量は大きかったかもしれないが、それは当時栄えた爬虫類とシダ植物に適したものだった。そんな気候にこの先なれば、人類はきっと死に絶えるだろう。 

    1. 匿名 より:

      去年に関してはラニーニャ現象が発生しており、日本が猛暑となるのは予測されていたことであり、突発的な異常ではありません。これは気象庁により広く告知されていたことです。

      そして温暖化の最大の問題は海面の上昇による居住地の大幅な毀損であり、それ以外に関してはむしろ作物生産の向上というメリットが上回ります。現状の人口、更にもっと増えるだろう未来において、人類はもはや寒冷化による食料の減産には耐えられなくなっています。

      1. SN より:

        温暖化よりも寒冷化の方が脅威であることは同感ですが、毎年最高気温を更新している現状は薄ら恐ろしくはなります。現実的に、体力的に。線状降水帯などの災害的な気象傾向は偏西風の蛇行が原因の一つのようですが、この偏西風の蛇行が温暖化によって加速されるということも分かっているようです。これまで異常気象とされてきたような気候が、戻ることなく続くという覚悟は必要なのかも知れません。逆に温暖化が寒冷化をもたらすという説もあるのですよね。かといって、CO2を規制したところで、一度回り出した自然の動きが、そう簡単に止まるとは思えませんね。

  5. 皇樹 より:

    間氷期である現在は、地球の時間でみれば春先みたいなもの。やがて夏は来る。嫌でも夏は来る。CO2って為政者の仕立て上げたスケープゴートにしか視えない。
    全球凍結も全球熱帯もイヤと駄々をこねても人間には地球に従うか地球を汚染する事しかできない。

  6. SN より:

    地球全体の炭素循環のシステム(炭素が化学変化で形を変えながら自然界でする)から言うと、気温が上昇すると二酸化炭素による風化作用が早まるため、逆に大気中の二酸化炭素は減り、気温が低下するとその逆が起こるそうです。この繰り返しがトータルして二酸化炭素の量の調節機能を果たしてきた。現在はそうした長いサイクルの一通過点に過ぎないのかも知れません。

  7. 匿名 より:

    恐竜時代はまた別かも知れないけど、現代の地球でも動植物が活発に活動するのは熱帯・亜熱帯で、
    生物活性は外気温の高さにストレートに比例してる。

    猛暑続きで異常気象と言われても、同じ日本で比べても、生物が活発に活動するのはこのクソ暑い
    真夏であって、気候の穏やかな時期ではない。この猛暑ですら、恐ろしい事に気温が上がれば生物は
    活動的になり、気温が下がれば活性が落ちる。

    更に同じ日本の同じ季節同士で比べても、標高が高く涼しい地域は人間にとっては快適だが、自然の
    動植物が涼しくて元気になるかと言ったら、気温低下に比例してストレートに活動量が下がってる。

    限度はあるにしても、地球温暖化で問題にされてる「およそ二度の気温上昇」くらいなら、生物は
    乗り越えるような気がする。

  8. 佐々木 より:

    火山噴火でCO2が増えたのに気温が下がった事実からCO2は温暖化に無関係なんて考えるのはさすがに無理です。火山噴火で気温が下がったのは大量の火山灰が大気中に滞留して地表への日射を遮ったからだと考えれば当たり前のことだと思います。

  9. 匿名 より:

    太陽活動との関連が知りたいところです。

  10. aya より:

    初めまして。興味深く読ませていただきました。
    ジュラ紀が今より10℃高かったらどんな環境だったのでしょうか?興味あります。
    現在でもそうですが、高緯度と低緯度では環境も違うでしょうし、そこに住む動植物も違っています。
    最近の知見では恐竜も恒温動物のようですし、そうするとあまりの暑さには耐えれなかったのか?
    もちろん恐竜だけがジュラ紀に住んでいたわけでもないでしょうし・・・
    さらにジュラ紀といっても5000万年もありますし、その間気候変動がなく毎年同じサイクル気温変化の繰り返しとも思えません。
    いろいろ興味が尽きません。
    またいろいろ教えて頂くとありがたいです。
    ありがとうございました。

  11. 匿名 より:

    少し前テレビにてC4植物についての話の中で、C4植物はC3植物よりも少ない二酸化炭素で光合成ができ、C4植物が登場したのは、海水温が下がったことにより海水に溶ける二酸化炭素の量が増えたために空気中の二酸化炭素が減ったからという説明がありました。

    この説明から思いついた仮説
    ①空気中の二酸化炭素が増えたから海水温が上がるのではなく、海水温が上がって来たから空気中の二酸化炭素が増えると考えることができるのではないか。
    ②海水温や気温の変動は、地球内部の熱変動やマントル対流が関係し、地球創生から恐ろしく長いスパンで起こっている変化なのではないか。

    どう思われますか?

  12. 匿名 より:

    少し前テレビにてC4植物についての話の中で、C4植物はC3植物よりも少ない二酸化炭素で光合成ができ、C4植物が登場したのは、海水温が下がったことにより海水に溶ける二酸化炭素の量が増えたために空気中の二酸化炭素が減ったからという説明がありました。

    この説明から思いついた仮説
    ①空気中の二酸化炭素が増えたから海水温が上がるのではなく、海水温が上がって来たから空気中の二酸化炭素が増えると考えることができるのではないか。
    ②海水温や気温の変動は、地球内部の熱変動やマントル対流が関係し、地球創生から恐ろしく長いスパンで起こっている変化なのではないか。

    です。どう思われますか?

  13. 匿名 より:

    少し前テレビにてC4植物についての話の中で、C4植物はC3植物よりも少ない二酸化炭素で光合成ができ、C4植物が登場したのは、海水温が下がったことにより海水に溶ける二酸化炭素の量が増えたために空気中の二酸化炭素が減ったからという説明がありました。

    この説明から思いついた仮説
    ①空気中の二酸化炭素が増えたから海水温が上がるのではなく、海水温が上がって来たから空気中の二酸化炭素が増えると考えることができるのではないか。
    ②海水温や気温の変動は、地球内部の熱変動やマントル対流が関係し、地球創生から恐ろしく長いスパンで起こっている変化なのではないか。

    更に発展仮説
    恐竜時代に気温が高かったのは地球内部の温度が高かったからで、内部温度が高いのは内部の圧力が強いからであり、強くなり過ぎた結果火山が多くでき、噴火したことで内部の圧力が下がり、内部温度が下がり、地表の温度が下がり、気温が低下し氷河期へ。圧力が下がった事で噴火も減り、再び徐々に圧力上昇して地表の温度も徐々に上昇。
    つまり、気温の変化は太陽光だけが要因ではなく、地球自体の温度も関係している。

    今現在の温暖化は、内部圧力が上昇している為で、地震の頻発もそのせいと考えられないだろうか。

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