平成21年10月3日土曜日、朝10時からセミナーは始まりました。
懇親会終了の8時まで、まる1日のセミナーで定員200人満杯の盛況ぶりでした。
講演される方々も国際的で、最前線で活躍され
ている専門医が一堂に集まりました。
国会議員の皆さんも駆けつけ、化学物質過敏症をめぐる環境が好転していることを感じさせるものでした。

10月1日から厚生労働省診療報酬明細書(レセプト)に使われる病名リストに「化学物質過敏症」を正式に登録しました。

これで健康保険が適用され、患者の皆さんはもちろんのこと病院側も対応しやすくなり、大きな前進になると期待されています。
会場の空気も活気と明るさがありました。

【講演内容】

  • 柳沢 幸雄氏 / 東京大学大学院教授「化学物質過敏症対策の経過 現状および問題点」

化学物質過敏症の発症のメカニズムや典型的な症状について判りやすく説明された。また、医学会、行政のこれまでの対応、そして対策の考え方など幅広く説明された。

  • 石川 哲氏 / 北里大学名誉教授「日本における化学物質過敏症研究の現況」

名実ともに化学物質過敏症の世界的な第一人者で、国際的なつながりをもって活動され、今日に至るご苦労を話された。
一般の医学会も工業会も微量な化学物質が、人体に対して明確な症状を表わす事実を長らく認めようとしなかった。活動に対してのあからさまな圧力さえある中、石川先生は、信念にしたがって研究を進め、科学的な実証をされてきた。

  • クラウス デートリッヒ ルノー氏 / 医師・環境病研究所「多種化学物質過敏症の治療」

1985年でドイツ初の環境病研究所(IFU)をバード・エムスタール市に設立し、所長に就任された。
従来、化学物質過敏症の治療は、感さの原因を付きとめ、避難する生活指導が中心になってきたが、ルノー氏は、発症のメカニズムを捉え、ビタミン、ミネラルを使って積極的に治療を行い実績を上げている。

  • クラウディア S.ミラー氏(女性)/ 医師・テキサス大学サンアントニオ校健康科学センター教授「新しい疾病理論のための証拠」

化学物質過敏の診断の難しさが、この病気が一般に理解され難いという現実に対して、科学的な診断のための「ものさし」であるTILT(毒物による寛容喪失)方法を説明した。
専門の医師でさえ見誤り、間違った治療を行っている場合があり、時には患者を概観し、その上でポイントを押えて突き詰めるこの方法の重要性を説明された。

  • パネルディスカッッション

中下祐子氏 / 弁護士、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議事務局長
竹澤克己氏 / 弁護士、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議常任幹事を交え議論を深めた。
自民党国会議員 古川俊治氏、公明党国会議員 加藤修一氏が議論に加わった。

7時間にも及ぶ長時間なプログラムでしたが、会場からは質問が相次ぎ予定の閉会時間は30分以上延びました。その後、懇親会に移り8時頃まで活発な議論が続きました。

NOCは、商品展示を行い、カタログを配りました。特にテキサス大学のミラー先生は展示ブースに立ち寄られ、女性らしい感性でオーガニックコットン製品に興味を示されました。
日本ではオーガニックコットン製品が化学物質過敏症の患者さんに使われていることに興味を示されました。
アメリカの患者の皆さんにも紹介いただけるようお願いしました。

日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮嵜 道男