現在、インドのオーガニックコットン栽培は、遺伝子組み換えの種があまりにも蔓延してしまったため、在来の種が極端に入手困難となって、酷い痛手となりました。

従来の種の入手先に頼れないのであれば、bioReプロジェクトが種を確保しなければならないとして、独自の種苗   計画を進めてきました。
この研究には、スイスの農業研究機関FiBLとインドのダーワッド農業科学大学が
加わりました。
「遺伝子組み替えでない種で、高品質の綿花を有機栽培する」というミッションを
一日でも早く果たすため一丸となって取り組みました。
しかし、相手は植物で促成が出来ないため年単位の時間が必要でした。
そして3年目の今年、ついに見通しがつきました。

bioReプロジェクトでは、しっかりと市場性のある品種についての要求基準を設けていましたが、その基準を満たす品種が13もありました。
検討の末、候補になった78の品種の試験栽培が行われ、その内13の品種が当初のbioReの要求基準をクリアしました。
要求基準とは、農家にとって、収穫量が採算点に達するかどうかと、紡績などの
工業生産に耐えるだけの強度と繊維長があるかどうかです。

次の段階は、この13の品種が、条件の違う色々な農地の場所で、期待される成果を
出せるかどうかの実験です。
十分な検証をした上で、遅くとも2016-2017年のシーズンには、大量の種を
オーガニックコットン農家に供給して、本栽培に漕ぎ着ける予定です。
このプロジェクトには、資金面では、スイスCOOP基金やCorymbo基金などの支援がありました。
オーガニック農業は、明確に遺伝子組み換え技術を拒否していて、そのために以上のようにインドbioReオーガニックプロジェクトの事業そのものが苦境に陥った訳ですが、
遺伝子組み換えの危険性に気付いた多くの人々がこのプロジェクトを支持しています。
日本の皆さんも彼らの健闘に拍手を送りましょう。

平成26年6月3日                      NOC 宮嵜道男