「棉」という直球の題名の本が出ました。

「わた」という言葉は、多様で古来日本人が如何に生活の必需品として親しい存在だったか解ります。  

まわた(真綿)と云えば絹のことです。

本当の綿は絹と云う・・・。コットンを生業(なりわい)にする私たちとしては聞き捨てなりません。調べてみると、絹は今から2200年くらい前に大陸から稲作と共に日本にやってきました。コットンは1200年くらい前の奈良時代に入ってきました。
絹は大先輩でした。

昔の人々は、寒い冬に絹を着物に入れたり、布団に詰めて暖を楽しみました。この時、その絹の詰め物を「わた」と呼びました。糸にする前の繊維全般を「わた」と呼んでいたのです。脳の中身を脳味噌と云い、内臓を「はらわた」と云います。はらわたと云う言葉は詰め物というイメージがあるのでしょう。
さて、コットンが圧倒的な広がりになると、「わた」はコットンを指す言葉になってゆきました。そこで絹は渋々席を譲って、わざわざ「真綿」と言い換えて、コットンを木綿(もめん)と呼びました。

更にコットンは 木へんの「棉」と 糸へんの「綿」と区別しています。「棉」は文字通り植物の状態、「綿」はこれも文字通り糸偏に替わり繊維の状態を表しています。

この本、「棉」と名付けられただけに全体の70%近くは、植物としての綿について語られています。この一冊をしっかりと読み込んだら、コットンのエキスパートになれます。
営業活動の際、お客様は私たちをコットンのエキスパートとして期待しています。

どうぞ、ご一読をお薦めします。

地域資源を活かす 生活工芸双書 「棉」執筆:森和彦他、出版:農文協

日本オーガニックコットン流通機構
顧問 宮嵜道男 (文責)
4.25.2019