eメール通信の落とし穴。


アメリカで、大手企業、政府関係の従業員、スタッフ向けの指導コーチングで圧倒的な実績を誇る女性リー・ミルティアさんが、便利なイーメールの問題点を整理してくれました。

現代を生きる私たちは、イーメール通信にすっかり慣れて、ほとんど無意識に、イーメール・コミュニケーションをするようになっています。ところが、便利な事には、必ず負の要素も付いてくるものです。間違いのないメール通信のための「心得、作法」を見直してみましょう。

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eメールで繊細な内容を伝えたり、感じやすい人たちと連絡をとる際の危険性について考える。文字が表示されるだけのeメールには、こちらの声のトーンだったり、アイコンタクトだったり、相手を思いやる気持ち、分かってあげようという気持ちなどの、人としての気遣いなどが表現できないという事を忘れてはいけない。

 eメールだと、どうしても「こうです」と言い切るような感じになってしまう。

・自分の考えをキーボードで入力し「送信」ボタンを押すということが習慣になると

 そのメッ  セージを読んで相手はどのように感じるかという思いは起こりにくくなる。

・端的過ぎたり、ぶっきらぼうであったり、相手に対して失礼にあたるような直接的な

言い回しだったり、そのような事を気にかけなくなってしまう。

・感覚が麻痺してくるので、eメールでやり取りするとき、言うべきではないことを書いている

ことがある。

 大切な内容や話題について返事を出す時、相手への配慮をしているだろうか?

●衝動的で無神経で、感情的な発言や考えなしの発言を書いていないだろうか?

●そして、軽率な物言いで、気まずい空気を修復するための時間や労力を使っていることはないか?

以下具体的な注意点。

eメールでは大切な内容や繊細な内容は伝えない。これは鉄則である。

 実際に自分の手で文章を書き、切手を貼り、ポストの所まで行っていた時代を考えると、昔は全てがスローで時代遅れのような気がするが、交信に時間がかかった分、考える時間の余裕があった。昔は、思慮を欠いたコミュニケーションのせいで窮地に陥るような事は今のようには起きてはいないわけである。

 「一晩寝てから答えを出せ」という昔からの言い伝えがある。

 今の自分は、感情的になり、自分のエゴが邪魔をして真実が見抜けない。その状況を別の角度から見られない。だから今は答えを出すのはやめよう。そう思えたお陰で面倒な事態を回避できることがある。

 今まですぐに返事を出してしまい困った経験がある人は、ぜひ24時間ルールをお薦めする。

何でもいいから書きたい事を書き、自分宛てに送信してみる。そして24時間待って読み直して問題なければ送信することである。

何か気持ちが落ち着いていない時は1日あけて、もう一度自分のメールを読んでみる。そうすれば、もっと穏やかな、受け入れられやすい文章になる。

 または、メールという習慣に頼るのではなく、受話器を取って実際に電話をして心と心で話をするのが得策である。

 リー・ミルティア女史は、次のようにご自身の反省を込めて書いています。

 自分が諸悪の根源になることも、解決策の糸口になることもできます。確かに、私たち自身が問題のきっかけになることもあります。だから、余計な事を書かなければ、そんな困った事態は避けることができます。まずはメールを送信せずしばらく時間をあけることです。気持ちを落ち着け、理性的な状態で状況を判断できるようになるまで待とう。それから問題について話し合おうと電話をしましょう。

何でもすぐに返事をしなければならないというルールは一体誰が作ったのでしょうか?これは馬鹿げていますし、正確にその意図を読まずに、過剰に反応してしまう。そんなことをしていたら世界中の人を傷付ける事になります.

今日も楽しく過ごしましょう。  反応する前によく考える事!

*率直なコミュニケーションをするのがアメリカ人と思っていましたが、意外にウエットな精神性もあるのだなと感心しました。全くウエットな日本人にとって、なおさらメール通信には気を付けなくてはなりません。若者たちは、文末に(笑)とか絵文字を上手に使って感情面も表しています。ビジネスではなかなか使い難い面はあります。大事なことは、できるだけ電話で対話する、会って話するということの方が安全でしょう。

平成26年5月14日                     NOC  宮嵜道男

 

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