日本オーガニックコットン流通機構は、公益を目的とした特定非営利活動法人で、東京都庁の許可を得て業務を行っております。社会的な意義の高いオーガニックコットンの普及を通じて自然環境を守り、苦境にある綿花生産者を支援し、消費者への信頼できる安全な製品が供給されるよう活動しています。当方の認定製品の安全性は、アトピー・化学物質過敏症の方々への対応にも活かされています。

フェアトレード

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【NOC】日本オーガニックコットン流通機構では、100%オーガニックコットンのみを認定しています。

フェアトレードとは

繊維産業の背景

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

18世紀の中頃、イギリスでは蒸気機関で動く綿紡績の機械が、それまでの綿産業のあり方を一変させました。いわゆる産業革命です。
より安い綿製品を大量に作るため、工場の労働者は厳しい労働に苦しめられました。原料の綿はインドから大量に輸入され、これも徹底的に買い叩かれたため、インドの綿産業が壊滅寸前まで行ってしまうほどでした。
近代の繊維産業はそのスタ-トから安い労働力の上に成り立つものでした。日本でも「女工哀史」で語り継がれる悲しい時代もありました。
21世紀の現代においても、アジア、アフリカの多くの農場や工場では搾取的な労働が当たり前になっています。
大量販売の安い衣料品が普及する背景には、いつも辛い労働者の姿があります。オ-ガニックコットンの認定規準の中には、農業者の権利を守る項目があります。
労働を提供している国の実情に目を向け、正当な賃金を払い、働く環境を整え、子どもの就労を禁じ、働く人の権利を保障したうえで取引するよう、様々な取り組みがなされています。

オーガニック・有機農への転換

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

自由経済は自由競争が基本ですからより良いものを、より安く市場に出せるかで勝ち負けが決まります。消費者は当然のこと良くて、安い物を求めます。
大量に作り大量に販売する。結果、莫大な利益を上げ更に資本を再投資して生産する。過剰に物が溢れ価格が下がる。デフレ経済が常態化してしまいました。町には100円ショップ、ディスカウントショップが隆盛を誇っています。
どうしてこんなに安く売ることが出来るのでしょうか?
安く売るためにはコストを低くするしかありません。人件費、運営費が安い経済後進国の労働力を利用しています。現地の経営者は採算を合せなくてはならず、従業員への支払いを切り詰めます。労働環境も劣悪な場合が多い。それでも他に働く場がなければそのまま甘んじなければならないのが現実です。インド、アフリカの綿花農場は一般的に貧困地域です。更に貧困の度合いは進んでいます。
農場の有力者が農民に化学肥料、殺虫剤などの農薬を使って農業をするように指導します。
農民は栽培を始めるとき、農薬を買う資金を持ちませんから高利な借金の形でスタートします。収穫が終わると仲買人に作物を売り、借金分を差し引いたわずかな金額を受け取り、生活に充てます。農薬の害の為に働けなくなった夫を持った妻は子育てをしながら農作業を行うという悲劇的な状況になります。
一見のどかに見える農村風景ですが、一歩農民の人たちの立場に立ってみると絶望的な苦しい現実を知らされます。
オーガニックコットンの農場では生活改善のプロジェクトが進められ成功してきています。
一般の綿花農場の農民がひとたび有機農業に転換すると、化学肥料はじめとする農薬を仕入れることはなくなります。その代わりに堆肥作りに励みます。楽な作業ではありませんが、借金と言うマイナスのスタートではありません。綿花における有機農業指導員のアドバイスを受けながら害虫対策、除草対策を進め、秋になり収穫します。綿花を一つ一つ手で摘んでゆきます。
オーガニックプロジェクトが、一般の綿花相場の最低でも15%上乗せの支援価格で買い取ります。農民の人たちは、ほとんど借金をしていませんのでまるまる収入になります。農薬の害もなく晴れ晴れと元気に収入を得て家族の生活は一変します。家を直し、服を買い、牛を飼って、子供たちに新鮮なミルクを与え、やがて学校に通わせられるようになります。
日本人の生活から見たらまだまだ足りているとは言えないかもしれませんが、数年で農業指導員になった人々は希望と誇りに満ちた様子で働いています。

NOCが実践するフェアトレード

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

写真提供 / Joerg Boethling・Ageuda

オーガニックコットンの認定の規準のなかには、既に農業者の権利を守る項目があり、フェアトレードの取引が基本になっています。
NPO法人日本オーガニックコットン流通機構(NOC)は、インド、アフリカ、ペルーで行われている貧困救済のプロジェクトを支援しています。
その中の一つ、ビオリプロジェクトは、インドとアフリカにおいて1992年からスイスのリーメイ社、スイスコープが中心となって農薬を使う従来の農業からオーガニックコットンの農業への転換を行ない、労働者が貧困から脱する運動を進めてきました。2002年南アフリカ、ヨハネスブルグで開催された世界環境サミットは、このプロジェクトの功績を賛えて表彰しました。2004年にはフェアトレード認証のSA8000も取得しています。
NPO法人日本オーガニックコットン流通機構(NOC)は、この運動を全面的にサポートしています。

●綿花相場の最高値の15%以上で、継続的に買取りを保証する。
●地域の伝統を尊重し、農業者の自主性を引き出す。
●有機農業の訓練所を整備し技術指導を行う。
●井戸や灌漑用水やバイオガス設備などの資金援助を行う。
●医療サービス、学校運営、天災対策など物心両面の支援を行う。

REMEI AG bioRe エコロジー・フェアトレードプロジェクトの概要

 

5つの生産規準

1.オーガニックコットン
連作ではない、輪作により土壌の保全に努める。
殺虫剤、化学肥料など使わず栽培。
農業者の健康維持。
農業者を借財から脱する援助活動。
収穫効率の向上を指導。
農業者の所得向上を援助。

2.公正
農業者及び紡績工場作業者の良好な労働環境を維持。
農業者への支援活動。
工場作業者の適正賃金、適正労働時間を維持し、子供の就労は行わない。

3.衣料品のエコロジー加工
塩素を使った漂白はしない。
有害な重金属を使った染色はしない。仕上げ加工にホルムアルデヒドを使わない。
廃水は浄化処理する。
加工規準は、作業者の健康を守り、着る人の健康を損なわない。

4.品質
管理されたbioRe糸を使い、最終製品までbioRe品質規準の下、仕上げられる。

5.公明性
bioRe textile chainは全ての生産プロセスを掌握している。
オーガニック栽培は、EU2092/91の指示の下、行われている。
綿繰り、紡績、製織、縫製など全てのプロセスはフェアトレード認証SA8000で運営されている。(Social Accountability)
全ての生産状況は、完全に公開している。

REMEI AG bioReのフェアトレードの特徴

bioReの考えるフェアトレードは、基本を踏まえた上でさらに柔軟に対応しています。

1. 農業者の組織化
共同して運営する能力のない零細な農業者を集め、協同することで効率を上げる指導をする。

2. 最低価格の保証
買い付け額は、綿花相場の最高20%上乗せする。農業者は、収穫した綿花を上乗せ価格で全量売り渡せるので、安心して仕事に励める。一般のフェアトレードでは、買い付け保証なしでフェアトレード価格を提示するが、これは必ずしも農業者を支援することにはならない。収穫量が少ない年は、年間の所得は減少するし、また逆に収穫量が大きい年は、市場価格が安くなり、フェアトレード価格が、相対的に高く映り、売れなくなる。買い付け保証の大切さがわかる。

3. 社会的なプロジェクトの支援
bioRe基金はインドとタンザニアのコットンプロジェクトからの利益の5%を供与する。
個人であれコミュニティであれ、優れたプロジェクトに資金提供する。
それがたとえ公式には認められないようなことでも、民主的な討議がなされた結果であれば支援の対象になる。
L.Gimelfarb/Rotkreuz,28th July2006より

REMEI:リーメイ社
bioRe基金:ビオリ基金
REMEI AG bioRe農業者への5つの支援活動

1.有機農業の教育・訓練
設備の整った訓練所で、熟練指導者により先進的な有機農業を教育する。
指導者は毎月農場を訪れ、作柄をチェックし適切な指導に当たる。

2.買い付け保証
5年間の買い付けを保証する。

3.割り増し買い付け
一般綿の市場価格の20%上乗せで買い付ける。

4.経営及び資本蓄積
経営のノウハウの指導。
運営管理の技術を指導する。
綿繰りの工場を農業者が共同で保有することで地域の利益になり更に再投資して、地域の資本を蓄積してゆく。

5.地域の個人及びコミュニティへの支援
bioRe基金は健康維持、子弟の教育、社会資本の充実。
(例)健康管理の移動病院、マラリア防除、学校施設
飲料水の給水ポンプ設備

bioRe基金は、バイオガス設備、灌漑設備などの農業インフラの建設資金に対して、金利ゼロの融資制度を運営。

SA8000について(Social Accountability International)

人権擁護団体、児童労働撲滅組織、労組、労務研究者などで構成される団体アメリカCEPAA(Council Economic Priorities Accreditation Agency)が定める企業行動規範の世界規準があります。ILO(国際労働機関)や国連の人権条約にも準拠しています。

SAIはこのCEPAAの規準(児童労働、強制労働、差別労働、安全・健康を損ねる労働環境などから労働者の権利を保護する規準)を満たすかどうかの認証を行います。

インドにおけるビオリプロジェクト(Maikaal Biore)は2006年2月にオーガニックコットン原綿及びジニング(綿と種の分離工程)のプロセスの認証を取得しています。

マイカールビオリプロジェクトの実績が精査され分ったことは過去10年間に農業者たちは在来農業の頃と比べて総額で6億円以上の所得増加分があったという事でした。

オーガニックコットン農業の有用性が証明されました。
環境によし、人の健康によし、働く人によしの綿素材です。

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