オーガニック認証について

認証基準の基礎を作ったIFOAM

有機農業は、生態的に社会的に健全で持続可能性のある生産方式であるとして、有機農業の普及促進を目的に、国際有機農業運動連盟 IFOAM(アイフォーム)が、1972年フランスで設立されました。

現在は、ドイツに本部があります。

IFOAM = International Federation of Organic Agriculture Movements

農業関係者、科学者、消費者が一体となって基準を作り上げた IFOAM の基準は、国連、ヨーロッパ、アメリカの有機農業規格基準の下地になりました。

欧米では民間のオーガニック認証機関が続々と設立され IFOAM の傘下に入り、このガイドラインを使って認証業務を行っています。

IFOAM は、自身で直接認証実務をすることはなく、基準の検証、研究、改訂、認証機関の認定と監視、そして全体の調整機関として活動しています。

オーガニック認証の内容

持続可能性のある農業を目指して、有機農業に転換を決めた農業者や加工業者が認証機関に申し込むと、検査員が農場や工場に派遣され調査が実施されます。

調査後、有機認証を取得するまでのオ-ガニックプランと呼ばれる計画づくりから指導が始まります。

このプランは、従来のような化学肥料や農薬を使わず、認定基準に沿って堆肥計画、輪作計画、病害虫対策計画などを、最低でも3年間以上どのように遂行するか、具体的に記述し認証機関に提出します。

認証機関は提出されたオ-ガニックプランを検討し、要件を満たしていることを確認します。

さらに、計画通り作業されているか、記録が正確に行われているかどうか年間を通して審査します。

記録は、農場の位置の特定、農地への投入物(肥料、土壌改良物質)、作業のフロ-チャ-ト、栽培記録、保管場所、保管方法、生産高、売上高などが主な内容です。

こうして認証を得てからも、毎年最低1回の検査を受けながら、持続可能性のある農業の実現をはかります。

認証過程においては、いつでも誰でもわかるように記録を整備しておく、いわゆるトレーサビリティ(追跡可能性)の重要性が指導されます。

IFOAM のガイドラインを元に EC 基準ができ、USDA(アメリカ農務省)が NOP 基準を設定しました。

これらのオーガニック基準を各認証機関が使い、認証実務をしています。

さらに、製品の認証基準はGOTS(国際オーガニックテキスタイル基準)が利用れされています。

NOC日本オーガニックコットン流通機構は、独自の認定基準により、原糸・糸・生地、そして製品まで一貫して認定しています。