日本のオーガニック市場の概観
EBC(EUROPEAN BUSINESS COUNCIL ,JAPAN)欧州ビジネス協会レポートより
EBCは1972年に、欧州商工会議所と駐日経済団体が貿易政策を行う機関として設立されました。欧州18カ国350社、3000を超える企業、個人会員を擁する有力団体です。
2007年5月25日に「日本のオーガニック市場」の調査報告をしています。
これは、オーガニック食品の調査ではありますが、オーガニックコットンは、同じグリーンコンシューマーに受け入れられており、大いに参考になると思い翻訳・編集しました。
【NOC】日本オーガニックコットン流通機構 理事長 宮嵜道男
世界のオーガニック食品の市場動向(加工食品に限る)
2002年
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1兆1460億円
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2003年
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1兆3040億円
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2004年
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1兆4460億円
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2005年
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1兆6470億円
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2006年
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1兆8450億円
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*着実に市場規模が拡大してきた。
オーガニック加工食品の流通・各国比率
< 2006年 1兆8450億円の内訳 >
- 1位
- アメリカ 46%
- 2位
- イギリス 11%
- 3位
- ドイツ 10%
- 4位
- イタリア 5%
- 5位
- カナダ 4%
- 6位
- フランス 4%
- 7位
- オランダ 3%
- 8位
- スイス 3%
- 9位
- 日本 2%
- 10位
- デンマーク 2%
- その他 10%
*日本の普及率は低い。
日本のオーガニック食品市場の国内外生産の比較 2005年
●生鮮品
- 国内生産
- 48,172トン・3.2%
- 輸入品
- 1,440,178トン・96.7%
●加工品
- 国内生産
- 149,811トン・40.9%
- 輸入品
- 216,059トン・59.1%
日本のオーガニック食品の推移
2001年
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25万トン
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2002年
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28万トン
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2003年
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51万トン
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2004年
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70万トン
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2005年
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185万トン
*この年に大きな伸びがあった。
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日本の消費者の意識 (2003年)
●認知の程度
- 52% 「オーガニック」という言葉は聞いているがよくは知らない
- 34% 大体は知っていいる
- 11% 全く知らない
- 3% 詳しく知っている
*知っている人の比率が37%と高い数値を示した。
●年齢層別・認知比較
<知っている、興味があると答えた人々の比率>
10代
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38%
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20代
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51%
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30代
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56%
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40代
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59%
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50代以上
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67%
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*中高年世代の認知度が高い
●オーガニック食品を優先して買ってるか?
- 優先していない 59%
- 商品によって優先している 33%
- 優先している 8%
日本の認証内容概要 (JAS)
- 最終製品のオーガニックの成分は95%以上であること
- 遺伝子組み換え品は不可
- 化学合成の添加物は極力使わない
日本のオーガニック市場の評価
●問題点
- 消費者のイメージは弱い。
- ・品数が少ない
・価格が高い
・おいしそうに感じない - 行政の規制
- ・複雑
・経費が高い - 流通体制
- ・即応力に欠ける
・保守的
●将来の可能性
- 現状では新製品開発、市場開拓の面でEUの方がかなり先行している。
- 日本の消費者は健康、安全性、品質、味覚、デザイン性に関心が強い。
- 日本の市場は急速に拡大している。
- 時間はかかるものの、品質の向上や、イメージアップが図られ、 巨大なマーケットになるだろう。
日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮嵜 道男