CO2-neutral カーボンニュートラル
カーボンニュートラル
ビオリ年次報告書2013/14より
異常気象の原因とされている「地球温暖化・温室ガス・CO2二酸化炭素」は、環境問題に
携わる立場としては避けて通れないテーマです。
当初、「カーボンオフセット」と
カーボンニュートラル
いう考え方がありました。
生産活動をしていてCO2を排出
する量があって、これを削減する
努力をし、どうしても同じ量に
ならない場合は、例えば植物などがCO2を吸って減った分は代理組織を介して不足分を買い取って
埋め合わせするとした
仕組みでした。
この仕組みは、批判もあり現在は、「カーボンニュートラル」という考え方が一般的になって
います。
生産活動におけるCO2の排出量を計測し、削減を工夫したCO2の量と比べて、出来るだけ同じ量に近づける活動が重要視されています。
同量のニュートラル・ポイントよりオーバーした場合は、「カーボンポジティブ」と呼び、足らなかった場合は「カーボンネガティブ」と呼んで更なる努力・工夫をする活動をします。
bioReプロジェクトのオーガニックコットン製品の生産プロセスは、2013年からカーボンニュートラルの運動に取り組んでいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
インド、タンザニアにおけるビオレの地域農場で使われるバイオガス・プラントや高効率の
ガスコンロの新設でCO2削減に寄与しています。
CO2ニュートラル削減量(トンCO2)
バイオガスプラント数 3,238 7,286
高効率ガスコン数3,810 5,409
高効率ガスコン(インド)数 2,840 2,121
高効率ガスコンロ(タンザニア)数970 3,287
合計 12,694
以上の表の通り、12,694トンのCO2を削減しました。
それまでのビオリ・コットンの紡績糸の在庫は、2012/13年内にゼロになりました。
販売用の在庫のために生産量を674トン増やして、トータルで1,068トンになりました。
この為、CO2排出は9,200トンになった計算になります。(前年よりも、19%多く排出)
排出量が上昇したにも関わらず、CO2削減の活動で上記のように12,694トンの削減ができていましたので、差引して削減量が上回っています。
CO2削減の中身を見てみると、前年と比べて、インドにおける高効率コンロは3,436台から壊れた分の600台を引いて2,840台になりました。
インドにおけるコンロの減少数は新設、また修理した分で480台が相殺されました。
タンザニアの分は210台相殺されました。
生産プロセスにおけるCO2排出量
工程 CO2排出量 トンCO2
栽培、ジニング 984
紡績 2,776
紡績後の各種処理 2,061
REMEI社 106
合計 5,928
ビオリ関連のCO2削減の年度推移
2009/10 10/11 11/12 12/13 13/14
REMEI社の排出量 11,497 8,201 6,950 4,792 5,928
Naturaline製品関連の排出量 3,407 3,129 2,866 3,187
bioRe Cotton Insideの排出量 0 0 0 0 69
以上3者の集計値 11,497 11,608 10,079 7,658 9,183
CO2削減量 トンCO2 325 4,375 8,522 12,182 12,694
カーボンニュートラルの率 2.8 37.7 84.6 159.1 138.2
以上のようにCO2ニュートラル運動を続けてきて常に削減量の方が上回る
カーボンポジティブの実績を毎年積み上げて来ています。
平成27年4月9日 日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男