2006年 世界のオーガニックコットン生産及びマーケットの推移
オーガニックエクスチェンジ【Organic Exchange】
2002年に米国カリフォルニア州オークランドで発足した非営利組織NGO団体。
個人会員600、企業会員300を擁し、世界のオーガニックコットンの紡績会社、製品メーカー、小売企業が加盟している。世界の綿花生産の10%をオーガニックに転換することを目的として生産者、販売者、消費者が情報交換、普及協力をする(当NOCもメンバーに加盟)。
2001~2005年のオーガニックコットン市場の推移と今後の3年先の見通し
過去5年間に世界のオーガニックコットン市場は顕著な拡大を見せている。主要なアパレルブランドが素材として取り入れ、小売企業が積極的にプロモーションし、着実に需要が伸び原綿の生産増加に繋がった。2001年~2005年の間に、北米、ヨーロッパ、日本で市場が拡大した。2001年頃、新しいオーガニック専門ブランド、小売オーガニックプロモーションはせいぜい5つぐらいだったものが、2005年には30以上に拡大した。また特筆すべきは、中小のブランドは当初200位を数える程度だったものが2005年の時点で1200以上に及んでいる。小売の売り上げ規模で示すと294億円だったものが700億円を超えるようになった。
これに呼応して綿花生産も当初6,480トンだったものが31,017トンとなった。この勢いは衰えを見せず、順調に成長を続けるものと見られている。目白押しの新しい小売プロジェクト、活発なブランド展開計画、紡績などの技術面の改良、マーケティング技術の向上、金融面のバックアプ体制などなど成長商材として捉えられ、多方面の支援があり、ビジネス環境は格段に良くなっている。当初オーガニックコットンの品質面での評価は低く、エコロジー篤志家に頼る傾向があったが、量が質を呼び品質向上はめざましい。風合い、肌触りの面では一般綿の品質を凌駕している。
このままの成長を2008年まで延長してみると市場規模3,120億円、使用綿花量
99,662トンと予想される(毎年116%成長とした場合)。
綿花総量2000万トンの10%をオーガニックにするという目標を考えるとまだまだ先が遠い。
やっと0.5%になるという。希少性に変わりはない。
オーガニックコットン栽培地域比較 2004~2005年 22カ国で栽培
トルコ
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42.0%
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インド
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27.0%
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アフリカ
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10.0%
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★3カ国で世界全体の約80%を占める。
アメリカ
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7.7%
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中国
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7.3%
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(単位 Kg・トン)
国名 | 1992-1993 | 1993-1994 | 1994-1995 | 1995-1996 | 1996-1997 | 1997-1998 | 1998-1999 | 1999-2000 | 2000-2001 |
アルゼンチン | – | – | 75 | 75 | – | – | – | – | – |
オーストラリア | 5 | 500 | 750 | 400 | 300 | 300 | – | – | – |
ブラジル | – | 1 | 5 | 1 | 1 | 1 | 5 | 10 | 20 |
ベニン | – | – | – | – | 1 | 5 | 20 | 20 | 30 |
エジプト | 50 | 150 | 600 | 650 | 625 | 500 | 360 | 200 | 2500 |
ギリシャ | – | – | 300 | 150 | 125 | 100 | 75 | 50 | 50 |
インド | 20 | 250 | 400 | 925 | 850 | 1000 | 825 | 1150 | 1000 |
イスラエル | – | – | – | 50 | 50 | 20 | 140 | 180 | 530 |
ケニア | – | – | – | – | – | 5 | 5 | 5 | – |
モザンビーク | – | – | – | 100 | 75 | 50 | – | – | – |
ニカラグア | – | – | 20 | 20 | 20 | 20 | – | – | – |
ペルー | 20 | 675 | 900 | 900 | 600 | 650 | 650 | 500 | 550 |
セネガル | – | – | – | 1 | 10 | 10 | 50 | 125 | 200 |
タンザニア | – | – | – | 10 | 100 | 100 | 100 | 200 | 250 |
トルコ | 125 | 200 | 600 | 725 | 850 | 1000 | 1200 | 2000 | 1750 |
ウガンダ | – | – | 25 | 75 | 300 | 450 | 250 | 200 | 275 |
USA | 1000 | 1950 | 2400 | 3350 | 1550 | 1300 | 1900 | 2900 | 1625 |
ジンバブエ | – | – | – | – | – | 1 | 5 | 5 | – |
合計 | 2075 | 3826 | 6150 | 7482 | 5507 | 5562 | 5575 | 7545 | 6480 |
2004~2006年収穫量の推移 (単位 Kg・トン)
栽培地域 | 2004-2005 | 2005-2006 |
中東 (トルコ、イスラエル) | 10896 | 10760 |
東南アジア(インド) | 6920 | 10834 |
アフリカ | 2792 | 3824 |
アメリカ | 1968 | 1867 |
中国 | 1870 | 2531 |
南米 | 883 | 1188 |
その他 | 65 | 110 |
合計 | 25394 | 31016 |
世界のオーガニック綿需要予測 (単位 Kg・トン)
2000年 | 2004年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 | |
実勢と予想 | 5720 | 23580 | 32326 | 44541 | 61025 | 99662 |
世界の市場規模(小売総額)の推移予想 (単位 円)
栽培地域 | 2004-2005 | 2005-2006 |
中東 (トルコ、イスラエル) | 10896 | 10760 |
東南アジア(インド) | 6920 | 10834 |
アフリカ | 2792 | 3824 |
アメリカ | 1968 | 1867 |
中国 | 1870 | 2531 |
南米 | 883 | 1188 |
その他 | 65 | 110 |
合計 | 25394 | 31016 |
【備考】Organic Exchange NGO著名加盟会員
GAIAM・HANNA ANDERSSON・MARKS&SPENCER・NIKE INC・NORDSTROM・PATAGONIA・REEBOK・TIMBERLAND・UNDER THE CANOPY・REMEI AG・LEVI・STRAUSS&CO・OTA・NOC